B型肝炎とはいったいどんな病気でしょうか。感染ルートや症状、治療法などをご紹介します。

◇B型肝炎とは?

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV=Hepatitis B Virus)の感染によって発症する肝臓の炎症です。

日本にはB型肝炎ウイルスに感染した人が100万人から150万人いると言われています。しかし、ウイルスに感染した人が全て肝炎を発症する訳ではありません。

凡そ80%から90%の感染者は肝炎を発症しないまま一生を終わります。つまり、B型肝炎ウイルスに感染した人の10%から20%が肝炎を発症するのです。(この発症頻度については各説あり。だいたいは10%から30%と解説されている)

B型肝炎は発症すると急性肝炎になることが多く、1ヶ月から2ヶ月の治療によって治ります。B型肝炎が慢性肝炎に移行することはまれですが、中には慢性化して肝硬変から肝がんへと移行するケースもあります。

また、急性肝炎患者の1%から2%が劇症肝炎を発症します。頻度は低いですが劇症化すると致死率が高くなり危険です。

では、日本国内での、急性肝炎、劇症肝炎におけるB型肝炎の比率をグラフで示します。

図1、及び図2をご覧下さい。


図1.急性肝炎の原因

急性肝炎の約30%はB型肝炎ウイルスによるものです。


図2.劇症肝炎の原因

死亡率の高い劇症肝炎の約40%はB型肝炎ウイルスによるものです。

◇B型肝炎の感染ルート

少し古い専門書や医療サイトを見ると、B型肝炎の主な感染ルートは「血液感染」と書かれてあります。
確かに以前は輸血や注射器使い回しによる血液感染が主だったのですが、現在では新規の感染者としては性行為感染が多くなっています。

B型肝炎ウイルスの感染ルートは次の3つです。

●血液感染
輸血、注射、ハリ治療、刺青などによって血液感染します。つい最近も「B型肝炎集団訴訟」が度々ニュースで取り上げられていましたが、これも予防接種の注射からB型肝炎ウイルスに感染したとする人たちが国を相手に損害賠償を求めた訴訟です。

現在では輸血用の血液は汚染されていないかチェックされ、注射器、注射針も使い捨てのタイプが主流となっています。従って、輸血、注射からの血液感染はほとんどありません。ただし、薬物常用者などは危険です。

●性行為感染
B型肝炎ウイルスは感染力が強く、血液だけでなく精液や膣液、唾液にもウイルスが含まれ感染します。

特に注意すべき点は、キスでも感染することです。唾液にウイルスが含まれているため、軽いキスならともかくディープキスでは感染の可能性があります。

私が調べた限りでも複数の専門書でキスによる感染例ありと記載されていました。例えば、「性感染症STD(南山堂)」、「C型肝炎B型肝炎(主婦の友社)」など。

キスで感染する性感染症はそれほど多くありませんからB型肝炎ウイルスの感染力が強いことが分かります。

●母子感染
母親がB型肝炎ウイルスに感染している場合、何も治療せずに出産すると赤ちゃんへの感染確率は80%以上です。(厚生労働省ホームページより)

そのため、1985年6月からは母子健康手帳を発行する際に、B型肝炎ウイルスの検査を行い、感染していた場合には抗ウイルス剤(グロブリン)とB型肝炎ワクチンの接種をするようになりました。

◇B型肝炎ウイルスの予防

B型肝炎ウイルスにはワクチンがあります。ただし、このワクチンは1回うってお終いではなく、合計3回の接種が必要です。

まず初回接種したら、その1ヶ月後に2回目を接種します。そして初回から4ヶ月、5ヶ月目に3回目の接収を行います。

私がネット上の医療サイトで調べたところ、ワクチン接種の費用は1回当たり5000円から10000円くらいでした。(全額自己負担)

なお、B型肝炎ウイルスの免疫は生涯免疫なので、一度感染すると二度感染することはありません。ワクチン接種も同様に生涯免疫となるのかどうか、そこは調べてみましたが分かりませんでした。

もしかすると時間の経過と共にワクチンの効果が切れて、再接種が必要になるのかも知れません。

また、母親がウイルス感染していて、母子感染防止に接種するワクチンには健康保険が適用されます。

ワクチン以外の予防方法としては、次のようなことが有効です。

●性行為におけるコンドームの使用(性行為感染の予防)

●キャリアが家族や同居人にいる場合、タオル、カミソリ、歯ブラシなどを共有しない。(血液感染の予防)

母子感染の予防については、前述の通り妊娠が分かった時点で母親のウイルス感染検査を行います。感染が判明した場合には、生れてくる赤ちゃんに対して、抗ウイルス剤(グロブリン)とB型肝炎ワクチンの接種を行います。

私は母親に対してこうした接種を行うのかと思っていましたが、生れて来る赤ちゃんに対して行うのだそうです。(厚生労働省のホームページ)

母子感染予防処置がとられた場合、キャリアの母親から生れた子供の95%から97%がキャリアを免れるそうです。


◇B型肝炎の症状

B型肝炎の症状は、ウイルスに感染した年齢によって大きく分かれます。成人になって感染した場合と、母子感染による出産時、あるいは乳幼児期に感染した場合でその後の経過が異なります。

これは、B型肝炎ウイルスに感染した時点で体内に免疫機能が働いているか、否かによる差です。成人なら免疫機能がすでに完成されていますが、乳幼児期においてはまだ免疫機能が十分働きません。

まず、図3(経過1)をご覧下さい。成人になってからB型肝炎ウイルスに感染した場合の一般的な経過を表しています。


図3.B型肝炎の経過1

成人になってから感染した場合は何も症状が現れないまま治癒してしまう、不顕性感染が多く、急性肝炎を発症するのは感染者の20%から30%程度です。

ただし、急性肝炎を発症した人の1%から2%は劇症肝炎を起こすことがあり、この場合は命を落とすこともあって危険です。

次に図4(経過2)をご覧下さい。出産時の母子感染や、乳幼児期の感染の場合です。こうした生れて間もない早い時期にウイルスに感染すると、まだ免疫機能が十分発達していないためにウイルスは外敵とみなされずに肝細胞にやすやすと入り込み、居ついてしまいます。


図4.B型肝炎の経過2

こうしてウイルスが持続感染したままのキャリアとして成長します。キャリアのうち約10%は慢性肝炎へと移行し、そのうちの3%から4%が肝硬変や肝がんへと進行します。

残り90%のキャリアは肝炎を発症しないまま無症候キャリアとなります。

このB型肝炎の症状については、「B型肝炎の症状」にて詳しく説明したいと思います。


◇B型肝炎の治療

B型肝炎の治療法は、大きく分けて、肝庇護療法、抗ウイルス療法、そして免疫療法の3種類があります。

●肝庇護療法
この治療法は肝炎で弱くなった肝臓を守り、肝細胞がウイルスに破壊されるスピードを遅くします。ただ、直接ウイルスに働きかけて排除するような効果はありません。

代表的な肝庇護薬として、ネオミノファーゲンC、ウルソデオキシコール酸、小柴胡湯(しょうさいことう)などがあります。

私が肝炎の治療を受けていたとき、小柴胡湯は随分と飲みました。ただ、私の場合にはこの薬はほとんど効果がなく、肝機能は改善されませんでした。

なお、小柴胡湯は副作用が少ない、安全な薬として知られています。

●抗ウイルス療法
抗ウイルス療法では、直接B型肝炎ウイルスに働きかけてその増殖を抑えます。ウイルスは増殖出来なければ免疫細胞によって徐々に排除されていきます。

代表的な抗ウイルス薬としては、インターフェロン、ラミブジンなどがあります。

●免疫療法(ステロイドリバウンド療法)
この治療法はステロイド剤の投与によって一時的に患者の免疫力を低下させ、次にステロイドの使用を急にやめて患者の免疫力をいっきに活性化させ、ウイルスを攻撃させる治療法です。

何だかよく分かりませんが副作用があったり、適用できる患者に制限があったりして、最近ではあまり使われていないそうです。

以上、B型肝炎の概要について説明してきました。何しろB型肝炎は感染者が多いということもあってか、専門書の数も非常に多く、ネット上でも解説するサイトは無数にあります。厚生労働省のホームページ上でもかなりのボリュームで取り上げています。

そして、それぞれの解説を読むと、微妙に内容が異なっていたり、発症確率の数字が異なっていることがあります。それぞの調査結果に基づいた数値なのでしょうが、どの数字を使うのが最も一般的なのか不明です。

従って、ここでご紹介する数値データはあくまでもご参考までにとらえて下さい。異なるデータが存在することをお断りしておきます。

アイコンボタンウイルス性肝炎は一般の健康診断では検査していません。
BC肝炎バナー

B型肝炎、C型肝炎は性行為によって感染します。
タイプLバナー ・B型、C型肝検査。(男女共通
・一般健康診断では分かりません。

矢印STDチェッカー タイプL

矢印私の体験記はこちらから
重複感染するとより危険です。不安ならまとめて検査。
タイプEバナー3 ・HIV・梅毒・B型肝炎
・クラミジア・淋菌
・まずは5種類検査で一安心

矢印タイプE 男性はこちらから

矢印タイプE 女性はこちらから