肝炎の検査とは?・・血液検査・・画像検査・腹腔鏡・生肝検

肝炎の血液検査にはどんなものがあるのかをご紹介していきたいと思います。

血液検査には、生化学的検査、血液学的検査、ウイルス学的検査の3種類があります。

◇生化学的検査

もっとも一般的な肝機能検査です。会社や健康保険の健康診断で行うことも多いと思います。私の肝機能障害も、年に1回行っていた健康診断で見つかりました。この血液検査です。

血液検査の項目は非常に多いので、ここで全部は説明しませんが、主なものだけ抜き出して表にしました。表1をご覧ください。

表1.生化学的検査・血液学的検査

検査項目 基準値 検査目的
AST(GOT) 5~40(IU/L) 肝細胞が破壊されると血液中に多くなる酵素の1種。ただし、肝臓だけでなく、心筋、骨格筋、腎臓などにも含まれるため、ASTだけで肝臓の異常だと判定できない。
ALT(GPT) 3~35(IU/L) 肝細胞にだけ存在する酵素で、これが血液中に多くなると肝細胞の破壊が進んでいることが分かる。
LDH 100~210(IU/L) 肝細胞に含まれる酵素で、ウイルス性急性肝炎のとき最も高値になる。
ALP 80~300(IU/L) 肝臓や胆道に異常があると血液中に増える酵素の1種。肝がん、胆道がんが見つかる。
γ-GTP 男:0~50  女:0~30(IU/L) 肝炎、脂肪肝、胆石、胆道がんなどで、肝細胞や胆管などの細胞が破壊されると血液中に増える酵素の1種。
TTT 0~4(U) 膠質反応(こうしつはんのう)と呼ばれ、血液に試薬を混ぜてその反応から、肝炎、脂肪肝、肝硬変、あるいは慢性感染症などの判断材料となる。
ZTT 4~12(U) TTTに同じ
総タンパク 6.5~8.0(g/dL) 肝臓で合成されるタンパク質の量を調べることで肝臓の状態が分かります。数値は高すぎても低すぎても異常であり、肝炎、肝硬変などの可能性があります。
総ビリルビン 0.2~1.1(mg/dL) 黄疸(おうだん)の黄色い色素がビリルビンで、黄疸の原因や種類を調べることができます。
直接ビリルビン 0.1~0.5(mg/dL) 急性肝炎・肝硬変・胆管結石などが分かる。

基準値は「わかりやすい肝臓の病気」(同文書院)と「病院で受ける検査がわかる本」(法研)を参考にしました。

まず、生化学的検査の主な項目から説明します。生化学的検査では、AST、ALT、γ-GTPあたりがあなたもよく聞く検査名称ではないでしょうか。この3つを詳しく説明します。

●AST(GOT)
AST=アスパラギン酸・アミノトランスフェラーゼ

以前は

GOT=グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ

と呼ばれていました。

基準値は、5~40IU/L
(ただし、専門書によって基準値がことごとく異なります。凡そこの付近の数値が使われているようです。)

ASTはあなたの体の重要な構成要素であるアミノ酸の代謝にかかわる酵素です。体中のほとんど全ての細胞に含まれているのですが、特に肝臓、心筋、骨格筋に多く含まれています。

肝炎などで肝細胞の破壊が進むと血液中のASTの値が上昇します。健康な状態での基準値は5~40IU/Lですが、急性肝炎になると2000~3000IU/Lまで上昇します。あるいは、慢性肝炎になると100~300IU/Lくらいの値になります。

ASTの値を調べることによって、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、脂肪肝、アルコール性肝炎などの判定材料に使います。

●ALT(GPT)
同様に、

ALT=アラニン・アミノトランスフェラーゼ

GPT=グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ

アミノ酸の代謝にかかわる酵素で、主に肝臓に含まれる。

基準値は、3~35IU/L
(こちらも専門書によって数値が異なります。凡そこの付近の数値が使われています。)

ALTもASTと同様でアミノ酸の代謝にかかわる酵素です。主に肝臓の細胞に含まれており、肝炎や肝硬変などで細胞が破壊されると血液中のALTの値が高くなります。

ALTは健康な状態での基準値は3~35IU/Lですが、急性肝炎になると2000~3000IU/Lまで上昇します。あるいは、慢性肝炎になると100~300IU/Lくらいの値になります。

ASTもALTも高い場合は肝臓疾患を発症しており、ASTの方が高い場合は心臓や骨格筋の病気も考えられます。慢性肝炎や脂肪肝になるとASTよりもALTが高い値となります。

ALTの値を調べることによって、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がん、脂肪肝、アルコール性肝炎などの判定材料に使います。(通常はASTとALTの両方を同時に検査して判定します)

●γ-GTP
γ-GTP=ガンマ・グラタミルトランスペプチターゼ

基準値は、

男性 0~50IU/L

女性 0~30IU/L

(専門書によって数値が異なります)

γ-GTP(ガンマ・グルタミール・トランスペピチターゼ)は肝臓で薬物代謝にかかわるグルタチオンという物質の合成に関係する酵素です。従って、アルコール性肝炎、アルコール性脂肪肝などを発症すると基準値の数倍から数十倍に高くなります。

以前私が40日間入院したのはアルコール性脂肪肝だったので、このγ-GTPは嫌というほど数値を見てきました。ウイルス性肝炎などと違って、アルコール性肝炎、アルコール性脂肪肝はアルコールを止めて禁酒すれば治ります。

ちなみに、1日平均日本酒なら3合以上、ビールなら中ビン3本以上、ウイスキーならダブル3杯以上を5年以上飲んでいる人を常習飲酒家といい、アルコール性肝臓障害を発症する可能性が高くなります。あなたも飲み過ぎにはくれぐれもご注意下さい。

◇血液学的検査

次に血液学的検査を説明します。血液学的検査では、白血球、血小板、ヘモグロビンなどが重要です。

●白血球数
基準値 3500~9000/μL
あなたの体のどこかに細菌やウイルスなどによる炎症が起きると、これを排除しようとして血液中の白血球数が増えます。従って、白血球の数が増えていると感染症などの疑いがあります。

私が盲腸になったときも白血球数が高くなりました。これも炎症を抑えようとして白血球が多くなるためです。

また、肝硬変になると白血球の数は少なくなり、基準値を下回ることもあります。

●血小板数
基準値 15万~40万/μL
あなたも中学の理科で習ったと思いますが、血小板は赤血球に含まれる止血の働きをする成分です。

専門書には血小板の検査が重要だと書いてありましたが、肝炎との関連は調べてみたけど分かりませんでした。一般には、血小板数が高いと感染症や血栓症の疑いがあり、逆に低いと貧血や急性白血病などの疑いがあります。

●ヘモグロビン
基準値
男性 14~18g/dL
女性 12~16g/dL

ヘモグロビンは赤血球に含まれる、酸素を運搬する働きを持つ成分です。ヘモグロビンの値が低いと貧血を起こしやすくなります。また肝硬変になると貧血を起こしやすくなります。


◇ウイルス学的検査

ウイルス学的検査とは、ウイルスの遺伝子、抗原、抗体などを調べてウイルスの種類を特定し、感染の有無、感染の進行具合、予後などを検査するものです。

最初に、抗原、抗体の説明をしておきます。抗原とはウイルスの部品の一部だと思って下さい。つまり、1種類のウイルスに複数の抗原が存在します。例えば、B型肝炎ウイルスではHBs抗原と、HBe抗原、HBc抗原の3種類があります。

そして、それぞれの抗原に対してこれを攻撃して排除しようとする抗体が作られます。つまり、抗体を見つけることができれば間接的に抗原の存在を証明することが出来ます。

例えばHIV(エイズ)検査で最も広く行われているのも抗体検査で、保健所などで行うHIV検査もHIVの抗体を見つける検査です。抗体が見つかればHIVに感染していることが分かります。

また、抗体の中にはウイルスが体内から消えて抗原もいなくなった後もなお、抗体だけ残っているものがあります。この場合、抗体が見つかってもウイルスがまだ体内にいるのか、いないのか、分かりません。つまり、まだ感染中なのか、過去に感染したことがあって現在は完治しているのか、区別がつきません。

抗原や抗体など、ウイルスの存在を示す物質をマーカーと呼びます。では、B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスのマーカーを見ていきましょう。表2をご覧ください。

表2.B型・C型肝炎ウイルスマーカー

マーカー名称 どんなもの? 陽性だったら、何がわかる?
HBV-DNA B型肝炎ウイルスのDNA遺伝子 5.0LGM/mL以上で肝炎の可能性あり。
HBs抗原 ウイルス表面のエンベロープタンパク質 現在、B型肝炎ウイルスに感染している。
HBs抗体 HBs抗原に対する抗体 過去にB型肝炎ウイルスに肝炎している。
HBe抗原 ウイルスのコア粒子のタンパク質 血液中のウイルス量が多い。感染力が強い。
HBe抗体 HBe抗原に対する抗体 血液中の感染量が少ない。感染力が弱い。
HBc抗体 ウイルスのコアタンパク質(HBc抗原)に対する抗体 IgM型:高力値は急性肝炎、中力値は慢性肝炎の急性増悪。
IgG型:高力値は持続感染、低力値は過去の感染既往。
HCV抗体 C型肝炎ウイルスに対する抗体 現在C型肝炎に感染しているか、過去に感染して治った。
HCV-RNA C型肝炎ウイルスのRNA遺伝子 現在C型肝炎に感染している。


C型肝炎ウイルスのマーカーがシンプルなのに対してB型肝炎ウイルスのマーカーは非常に種類が多いです。しかもそれぞれが異なる意味を持っています。

表中のHBc抗体には、感染初期に現れるIgG型抗体と、少し遅れて現れるIgM型があります。重度の急性肝炎や劇症肝炎では、HBs抗原やHBV DNA(C型肝炎ウイルスのDNA遺伝子)が早期に陰性になってしまうため、HBc抗体の測定が重要です。

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なお、B型肝炎、C型肝炎のようなウイルス性肝炎は一般的な健康診断の血液検査では分かりません。当サイトでご紹介したようなウイルス学的検査が必要です。

ウイルス性肝炎は自覚症状が出ないことも多いので、あなたも一度はウイルス性肝炎の検査を受けてみてはいかがでしょうか。私も病院で3回、自宅で検査キットを使って1回、合計4回の検査をしました。幸いどれも陰性でした。

 

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