B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)の両方に重複感染した場合、肝硬変から肝がんへと移行する確率は単独感染よりもずっと高くなることが分かっています。

今回はB型・C型肝炎の重複感染について取り上げてみたいと思います。

 

◇B型肝炎とC型肝炎の重複感染患者はどのくらいいる?

当サイトでは過去にB型肝炎とHIV、C型肝炎とHIVの重複感染についていくつかの記事を書いてきました。

それぞのケースにおいて単独感染より病気の進行が早くなったり、より重症化することがあると説明してきました。

では、B型肝炎とC型肝炎の重複感染の場合はどうでしょうか。いったいどんな影響が出るのでしょうか。これは大変興味深いテーマだと思い調べてみました。

まず、両方の肝炎に重複感染している患者はどのくらい存在するのでしょうか。

J-STAGEの「B 型肝炎ウイルス(HBV)と C 型肝炎ウイルス(HCV)の重複感染例におけるインターフェロン,リバビリン併用療法」と言う記事の中に、こんな数字が出ていました。

●C型慢性肝炎患者の  2%~10%は HBs-Ag が陽性

●B型慢性肝炎患者の 5%~20%はHCV抗体が陽性

なのだそうです。

なお、HBs-AgとはB型肝炎表面抗原のことでHBs抗原とも言います。

この数値を見る限り、B型肝炎とC型肝炎の重複感染は決して少ないとは言えません。ただけっこう数値の幅のあるデータなので、断定しにくい点もありますが。

それからこの調査の時期や母数、属性などの詳細は不明です。

ともかく前出のデータによれば、B型肝炎、C型肝炎の患者は最大10%~20%の割合で両方に重複感染していることになります。

 

◇重複感染すると病気の進行が早まる

さて、ではB型肝炎とC型肝炎に重複感染するとどうなるのでしょうか。この重複感染リスクについてはいくつかの医療サイトで記事を読むことが出来ます。

先のJ-STAGEの記事においては、

『B型肝炎ウイルスとC 型肝炎ウイルスの重複感染はそれぞれの単独感染と比べて肝硬変,肝癌への進展が早い』

と解説されています。

あるいは、国立がん研究センターのサイトでは、

『HBVとHCVの重複感染者では相対肝がんリスクは特に高く(感染なしの場合に比べてハザード比が)46.6倍になりました。』

と解説されています。

ここで使われているデータは、過去に国立がん研究センターが20,794人に対して血液検査、及び肝がん追跡調査を行った結果によるものです。

その結果をご覧ん頂きましょう。下の表です。

 分類 全体件数 肝がん件数 ハザード比
感染なし 19,775 24 1.0
HBV感染 510 12 16.1
HCV感染 491 76 35.8
重複感染 18 2 46.6

表中のハザード比と言うのは感染なしのケースを基準にそれぞれのケースでどれだけ肝がんを発症するリスクが高くなるかを示したものです。

これを見るとやはり重複感染者のハザート比が最も高く、何も感染していない場合の46.6倍も肝がんになりやすいとされています。

またB型肝炎の単独感染に比べても2.9倍、C型肝炎の単独感染に比べて1.3倍も肝がんになりやすいのです。

ただし、サイトの解説ではサンプル数が少なすぎるので解釈には要注意と書かれていました。

 

◇重複感染の早期発見と治療

B型肝炎とC型肝炎の重複感染が、単独感染よりも進行が早く重症化しやすいことはすでに説明しました。先のサイトを読むと、その治療法もまた単独感染よりも難しいようです。

B型肝炎とC型肝炎に重複感染した場合、どちらの肝炎がより中心となって進行しているかを見極めて治療を行うことになります。そして常に両方の肝炎を診ながらの治療となり、そこが難しいところです。

ところで、B型肝炎もC型肝炎も初期には何も症状が出なかったり、仮に出ても軽い風邪程度だったりします。その為重複感染しながら何年もそれに気付かず放置したままという例もあります。

J-STAGEのサイトにはそうした患者の実例も載っています。やはり発見が遅れればそれだけ治療は困難となります。

これはC型肝炎とHIV、B型肝炎とHIVでも同様の指摘がありました。

早期発見、早期治療はどんな病気でも同じことが言えます。

 

◇まとめ

以下、今回のまとめです。

●B型肝炎に感染している患者がC型肝炎にも感染している、あるいはその逆のケースで重複感染しているケースは最大で10%~20%くらい存在する。

●重複感染した場合の肝がん発症リスクは、感染なしの46.6倍、B型単独感染の2.9倍、C型単独感染の1.3倍高くなる。

●重複感染した場合は単独感染に比べて肝硬変から肝がんへの進行が早まる。

●重複感染は単独感染より治療がより困難であり、早期発見が大事である。ただし、感染初期には自覚症状が無いか、出ても軽くて気付きにくい。

はやり日頃から健康診断などによる肝機能の指標には十分注意して、怪しい数値がでたら早期に精密検査を受けることですね。

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