肝がんの血液検査と言えば、一般には腫瘍マーカーを調べる検査でした。しかし、あと数年もするともっと簡単に、しかも精度よく肝がんの検査が可能になるかも知れません。

ここ最近、テレビ、新聞、ネットでも大変大きな話題になっているのが「マイクロRNAによるがん検査」です。この検査によって肝がんもまた大きく検査方法が変わる可能性があります。

今回はこのマイクロRNAによる検査で肝がんの検査がどう変わるのか、ご紹介したいと思います。

◇従来は腫瘍マーカーによる検査でした

新しい検査方法をご紹介する前に、現在の肝がん検査をお話しておきますね。がん検査の方法は色々あるのですが、血液を採取してがんになっているかどうかを調べる方法としては腫瘍マーカー検査があります。

腫瘍マーカーとは、がんになった細胞から放出されるある種の物質で、血液や尿から検出されます。がんの種類によって放出される物質の種類が異なるため、どんな物質か種類を特定することでがんの有無や種類が分かります。

ただし、腫瘍マーカーによる検査では2つの大きな欠点があります。

●腫瘍マーカーが検出できるのは、ある程度がんが進行した状態であり、早期がんの検出が出来ない。

●がんになっていない細胞からも腫瘍マーカーが生成されることがあり、必ずしも検査精度は高くない。

こうした欠点があります。がんになっているのに腫瘍マーカーが検出されないこともあります。

現在、がん検査に使われている腫瘍マーカーは40種類ほどあります。その中で肝がんの腫瘍マーカーとしては次の3種類があります。

1.AFP
AFPは肝臓の細胞を作る特殊なタンパク質です。未熟な肝細胞を作るタンパク質で、胎児のときに生成されるだけで成人になるとほとんど生成されなくなります。

ところが、がん細胞は未熟な細胞の性質を持っているため、がんになるとAFPが生成されるのです。AFPの数値が急激に上昇した場合は、かなり高い確率で肝がんの恐れがあります。

2.AFP-L3分画
こちらもAFPと同様のタンパク質の一種です。これが陽性の場合は、90%以上の確率でかんがんになっている可能性があります。

3.PIVKA-Ⅱ
このマーカーは感度が少し低くて早期のがん検査には不向きです。逆に、このマーカーで陽性になった場合はすでにがん細胞が大きくなっている可能性があります。

ただしこのマーカーはビタミンKの欠乏に関する数値なので、ワーファリン(血液をサラサラにする薬)などビタミン阻害剤を飲んでいると高い数値を出して偽陽性になることがあります。

 

◇マイクロRNAによるがん検査

血液をたったの0.7ccという微量採取するだけで13種類のがん検査が同時に可能になる。しかも早期がんの検査も可能で、精度が高い。

こんな夢のようながん検査の研究が進んでいます。それも5年先の2018年実用化を目指すという、そんな遠い将来のお話ではありません。むろん、13種類の中には肝がんも含まれています。

これがマイクロRNAによるがん検査です。

あなたの細胞が、がん化されるとマイクロRNAという物質が分泌されます。そしてがんの種類によって分泌されるマイクロRNAの種類や分泌量が変わります。

従ってマイクロRNAの分泌量や種類を調べることでどんながんにかかっているか分かります。しかもマイクロRNAはがんの早期から分泌されるため早期がんの発見も可能です。

このようにマイクロRNAによるがん検査は簡単にしかも精度よく出来るため、従来の健康診断の一検査項目として追加することも可能だと期待されています。

現在、一般的に行われている健康診断では肝機能は検査しますが、肝炎、肝がんは分かりません。それが肝がんを始め13種類のがん検査が一度に出来るようになるのです。

また検査費用は13種類で2万円程度かかる見込みだそうです。現状で13種類のがん検査をすると12万円から14万円くらいします。それを思えばぐっと安くなっています。(健康保険適用外として)

なお、この研究を行っているのは国立がん研究センター、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、それに東レなどの企業4社です。

マイクロRNAによるがん検査は、姉妹サイトに詳しく解説してありますので興味のあるあなたはこちらからどうぞ。

『マイクロRNAでがん検査が変わる!』(がん検査キットの選び方と使い方)

以上、今回はマイクロRNAによるがん検査で、肝がん検査も変わる可能性があるというお話をお伝えしました。

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