あなたは薬害肝炎についてどのくらい知識をお持ちでしょうか?

私は正直なところ、このサイトを運営するまでほとんど知りませんでした。たまにテレビや新聞で流れるニュースで見たり聞いたりする程度であり、その本質は全く知らなかったのです。

そんな私が一冊の本を見つけました。たまたま本屋で立ち読みしているときに見つけたのです。それが『薬害肝炎』という本です。副題には、『誰がC型肝炎を国民病にしたか』とあります。

『薬害肝炎』 (株)金曜日 大西史恵著

この本の中にはC型肝炎がいかにして日本国内で広まったのか、その原因と被害者の実情を明らかにしています。私は以前、薬害エイズの資料を探していたことがあって、今回薬害C型肝炎が薬害エイズと全く同じ構図であることを知りました。

1964年から1980年代まで、出産や手術などで出血した患者や新生児出血症の患者に対して広く使われていたのが血液凝固因子製剤です。これは血液を止血するためのもので、血友病患者にも使用されました。そしてこの血液凝固因子製剤にC型肝炎ウイルスが混入していたのです。

問題なのは国や製薬会社がC型肝炎ウイルスの感染リスクを知りながら血液凝固因子製剤を販売し続けたこと、またそれを禁止しなかったことです。この辺りの製薬会社と国の対応は薬害エイズと全く同じです。

そしてエイズ患者が差別と偏見に苦しめられたのと同様、C型肝炎患者もまたいわれのい中傷、差別を受けてきたことを知りました。

C型肝炎ウイルスに感染していることを理由に職場や学校において差別を受ける事例が多数発生しました。普通の日常生活では決して感染することはないのに、十分な知識を持たないことが生んだ偏見です。これもエイズの場合とそっくり同じです。

薬害エイズのときもそうでしたが、いかに国の薬品行政がいい加減か、心底怒りを覚えます。国民よりも薬品業界の便宜を図ることに重点を置いた施策が次々と感染被害者を生み続けたのです。

この本が発行されたのが2005年の12月です。当時は感染被害者と被告である製薬会社、国との間で裁判が続いていました。2002年に東京、大阪、福岡、名古屋、仙台で患者が訴訟を起こしたのです。

全国に200万人もいるとされるC型肝炎感染者を代表して93人が原告として国と製薬会社の責任を法廷で明らかにしようと争いました。

裁判においては被害者救済の観点から長期化を避けるため、裁判所が和解勧告を出します。そして2008年に被害者救済の法律ができ、弁護団と国の間で和解が成立します。

この薬害肝炎の経過についてはこちらに分かり易くまとめた資料があります。⇒『肝炎対策の経緯と今後』

そして現在では被害者救済のため、状況に応じて一人当たり1200万円から4000万円が支払われることになっています。こちらも詳しくは厚生労働省のホームページでご覧いただけます。

しかし、いくらお金をもらっても感染者として失った日々が戻ってくるものではありません。感染者の苦しみは今もなお続いているのです。

私は「薬害肝炎」を読んで良かったと思います。国の薬品行政の間違いを知り、肝炎患者の支援活動を知ることが出来ました。私に直接何かが出来るものではありませんが、こうしたことを正しく認識することが支援の一歩だと思うのです。

あるいは感染者に対するいわれのない差別、偏見をなくす第一歩でもあると思います。

なお、B型肝炎についても同様の薬害があり、こちらも裁判で争われる中、2011年に和解が成立しています。

ちなみにウイルス性肝炎は職場で行う一般的な健康診断、血液検査では分かりません。あなたが健康診断の結果で何も言われないからと安心していると、思わぬ事態に陥ります。自覚症状もない場合が多いので、あなたも一度はB型、C型の検査を受けておいてはどうでしょう。

*ご存知ですか?ウイルス性肝炎は一般的な健康診断では分かりません。
■STDチェッカー タイプL(男女共用)
B型肝炎・C型肝炎の検査が出来ます。

*B型肝炎は梅毒・HIVとの重複感染が多く、より重症化することがあります。
■STDチェッカー タイプO(男女共用)
HIV・梅毒・B型肝炎の3つが同時に検査出来ます。

■この検査の信頼性(郵送検査認定事業者とは?)

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